ボウモア12年
BOWMORE Aged 12 years
グラス:テイスティンググラス
量:30ml
場所:家飲み
時期:開封直後、1週間後
個人的評価:A アイラの女王の原型。ヨードと華やかさの同居。アイラ入門編としてどうぞ
総合評価(コスパ):★5
強いヨード香に混ざる牧草系ピート。ほんのりとシェリー香。桃、蜜柑、甘さと酸味系の香りの融合。後半にわずかにリンゴ。
口に含むとヨードよりもエステル、シェリーが際立つファーストコンタクト。ヨード、ピートは常にベースに感じつつフルーティな香り。ウッディ、桃の甘い香りが余韻に残る。 余韻は強いヨード香とわずかな樽香が長く続く。
アイラの入門編、アイラの女王などアイラモルトの特徴であるヨード香と華やかな香りが同居するボウモア。1980年代は魔のパフューム時代で相当散々な評価をもらっていたと聞いています。サントリーが資本参入した1990年代から徐々に改善がみられており、現在はアイラの女王の名に恥じない味わいを完成させてきています。
強いヨード香とフルーツ感の強いエステル香のバランスの良さ、アイラの女王の名に恥じない味わいと思います。
僕自身はアイラモルトの特徴であるヨード香・濃いスモーキーさはそこまで求めていないのですが、時々飲みたくなるのがこの強烈なピートなんですよね。
アイラモルトはくさい、という定説が世の中にはありまして、ウイスキー好きならいつかは飲まなくてはいけない(ホントはそんなことないんですが)ようなウイスキーの1つになっています。
好きな人はとことん好き。ダメな人は全くダメと言われますが、ピート、ヨード臭というものはウイスキーを語る上では外せない要素ではあるわけです。このヨードがなかなかクセモノで、ヨードに伴った樽香、フルーティな香り、12年スコッチとしては非常に長い余韻を楽しませてくれます。このあたりがアイラモルトがクセがあるなかで熱狂的なファンがいる要素なのかなとも思います。
僕ならヨード香・ピートを味わいたいという方がいるのであればトマーティンやオールドプルトニーのようなハイランド系の方がまとまりのある味わいなので勧めると思います。
ビールでもホップを大量に使用したIPA(インディアペールエール)ラヴァーがいるように、ウイスキーにもアイララヴァーと言える熱狂的ファンがいるのも確か。
そんな個性のある酒が無数にあること自体がウイスキーの魅力だと思います。