シェリー系ウイスキーを飲み比べてみた2016/12/7更新
(2016/12/7更新)
シェリー系ウイスキーは人気のある系統の1つです。
シェリー酒を貯蔵し、廃棄される予定だった樽にウイスキーを詰めたらシェリーの華やかな風味を持ったウイスキーが生まれ、2016年現在ではウイスキーの1つのジャンルとして隆盛を誇っています。
最近はシェリーの需要が減り、シェリー貯蔵用に使った樽ではなくシェリー酒業者に依頼して樽にシェリー酒を入れてもらったものを使用するのが一般的になりつつあるとのことです(シーズニング)。
そんなシェリー系ウイスキーですが銘柄もたくさんありますし、ウイスキーにこれから親しもうという方にも受け入れやすい香味ですので、自分が飲んだ中での感想を書いていこうと思います。
グレンゴイン カスクストレングス バッチ3 ★8(12/7更新分)
エドラダワーと同じレベルでオススメなボトル。カスクストレングスのハイトーンなシェリー感、チョコのような濃い香りが楽しめます。開封直後は硬さがありますが、1~2か月置いておくとフルーティさ、シェリー由来の華やかさが開いてきて良い感じです。若干樽由来の渋味が強いですが、柔らかな麦芽風味も楽しめるハイレベルな1本と感じます。58.2%とかなり強いのでストレートでも多めの加水でもどちらでも楽しめると思います。
グレンドロナック12年 実売価格4000円前後 ★6
グレンファークラス12年 実売価格5000円前後 ★5
フルシェリーではありませんが、プルーン系のシェリー感が楽しめます。ピートやバーボン樽由来の香味もバランス良く味わえ、完成度の高いボトルです。時間経過で麦芽風味とフルーティーさも開いてきます。
エドラダワー10年 実売価格5000円前後 ★7
嫌味な香味がほとんどなく、シェリー感やフルーティーさがしっかり広がり、後半のピートが全体を引き締める、非常に完成度の高い仕上がりになっています。味わいはけっこうドライで飲み飽きない味わいですが、個人的にはもう少し麦芽風味があってもいいのかもと思います。2013年以前の出荷ボトルにはパフュームがありますので購入の際は気を付けてください。2014年以降のボトルの評価です。
ネイキッドグラウス 実売価格:3000円程度 ★7
トップノートはこの価格帯では信じられないほどのシェリー香。ブレンデッドなので飲み口も軽く、飲み疲れない味わいが特徴です。もちろん高い価格帯と同等の味わいとは言えませんが、3000円程度でこの味わいなら十分納得できます。飲み疲れないブレンデッドウイスキー、3000円と比較的手ごろな価格ということも晩酌用として重宝しやすいです。
ベンリアック12年シェリーカスク 実売価格:5000円程度 ★6
嫌味のないシェリー感、酒質由来のフルーティさも下支えとして感じます。シェリー系は40%加水が中心のオフィシャルボトルではどうしても湿った生木のようなニュアンスが強くなってしまうのですが、これは46%と高めで生木のようなニュアンスは強くありません。5000円程度で買えるオフィシャルボトルとしては十分なコストパフォーマンスを持っていると思います。
マッカラン12年 実売価格:6000円弱 ★5
シェリー系ウイスキーといえばマッカラン。ウイスキーに詳しくない人でも聞いたことはある、飲んだこともある代表的なシェリー系ウイスキーです。飲み口としては引っかかりのないスムーズなシェリー感が特徴です。40%加水ながら生木や硫黄といった嫌味な香味もなく、シェリー感を支える麦芽感もあります。
この価格帯のシェリー系といえばグレンファークラス、グレンドロナック、エドラダワーあたりでしょうか。テイスティングの機会があれば随時更新していきます。