だーさんのウイスキー広場

安いものからそこそこ高いもの、オールドボトルまで。ウイスキーラヴァーのテイスティング記録、ウイスキーブログです。

ベンリアック10年 キュリアシタス

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BenRiach 10 years CURIOSITAS

グラス:

量:30ml

場所:BAR(mix 226)

個人的評価:A+ スペイサイドらしい華やかなフルーツ感をピートが引き締めている。

総合評価(コスパ):★6

 

トップノートは花のようなアルデヒドニュアンスと、グリーンアップル系のさわやかなエステル、柑橘系も少々。スペイサイドらしいニュアンスを感じます。

口に含むとしっかりとしたピートに驚かされます。トップノートではほとんど感じていなかったのでギャップに驚きました。口に含むとエステルの華やかさと共にパセリのような青っぽいハーブの香りも感じます。モルト感はクセはなく、樽由来のウッディ・オークも爽やかな印象です。後味はピートですが、スッと飲みやすい爽やかな味わいです。

 

このキュリアシタスは原酒に使う麦芽をヘビーピーテッドにしたもので、フェノール値は55ppmとアードベッグと同程度のものです。それでも最初の香り部分にほとんどピートを感じないのは風土の違いでしょうか。これ飲む前にボウモア飲んでたからかもしれませんが…(笑)

 

ヘビーピーテッドではあるものの、ピート以外のニュアンスは元のベンリアックと同様のものと思われます。爽やか系のエステルとアルデヒド、ハーブっぽい香り。アイラモルトなどクセの強い銘柄と比較されて「特徴がない」と言われますが、リンゴ系のエステルや花のような青っぽさを含んだ香り、クセのない麦芽の味わいはスペイサイドらしいと言っていい個性を持っています。

 

このウイスキー自体はピートがヨードより土っぽく、ジャパニーズで言えば白州が近いです。元の原酒自体は宮城峡が近いと思われます。このベンリアック、12年のシェリー樽原酒100%のものが非常に高評価ですが、このウイスキーから推察される酒質はシェリーととても相性が良いです。

宮城峡シェリーカスクは非常にシェリーらしい華やかさがある味わいだったので、この系統はシェリー樽と相性が良いのでしょう。これを飲んで12年シェリーウッドの方も飲んでみたくなりました。