イチローズモルト ダブルディスティラリーズ
Ichiro's malt double distilleries
グラス:テイスティンググラス
量:30ml(20mlはストレート、10mlはトワイスアップにて)
場所:家飲み
個人的評価:A ミズナラの風味が良く分かり、日本らしさを感じる。バランスも良い。
コスパ:-(評価なし) 妹からのプレゼントのため。
ベンチャーウヰスキー社のリーフシリーズ、ダブルディスティラリーズ。
今は創業していない羽生蒸留所のシェリー樽貯蔵原酒と秩父蒸留所のミズナラ樽原酒をヴァッティングしたピュアモルト(ブレンデッドモルト)だそうです。
トップノートは穏やかなエステル、アルデヒドを感じます。強い主張ではなく、あくまで穏やかな風味。ミズナラと思われる甘い木の香り(サントリーの説明では伽羅などの香木と表現される)もします。
口に含むとトップノートで感じた香木の香りとともに、ハーブの青っぽく爽やかな風味が広がります。エステルの主張はあまりないですが、オレンジ・パイナップル・桃の香りなどが香木とハーブを下から支えて香りに厚みをつけています。
味わいはスパイシーさをまず感じますが、甘さも強く、後味も嫌味がありません。
アフターテイストもミズナラの香りがベースになっている木の香りです。
若い原酒をヴァッティングしていると感じさせない、まとまった味わいです。
ミズナラの香りが前面に出てくるので「ミズナラの香りとはなんだ?」という人は一度飲んでみることをおススメします。
逆に言えば、ミズナラの香りが前面に出ているためにシェリー樽原酒の味わいは若干マスクされている感じがします。味わいはとてもまとまっていて、それでいてジャパニーズウイスキーにしか出せない個性を強く感じます。ミズナラは他国の蒸留所ではほぼ使ってないですからね。
日本らしいウイスキーを飲ませてくれ!と言われるなら、サントリーの多層的なエステル、竹鶴の多様な香りの凝縮と共に、ベンチャーウヰスキーのミズナラをベースにした味わいは確かに選択肢に入ってくる。そんな気がします。