だーさんのウイスキー広場

安いものからそこそこ高いもの、オールドボトルまで。ウイスキーラヴァーのテイスティング記録、ウイスキーブログです。

グレンドロナック2004 12年 バーショー向け

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 GLENDRONACH  SINGLE CASK 2004 Aged 12 years  for Bar Show

個人的評価:A+

総合評価(コスパ):★5

リンゴのコンポート、強めの甘いカラメル、青い草の香り、若干溶剤の揮発感。干し葡萄、ドライクランベリー
口に含むとカラメルの苦味にレモンピール、ジンジャー、モカコーヒー、ビターチョコ、皮ごと食べた巨峰。ビターで強めの余韻が続く。
 
年数、シングルカスクだが多層的な香りも少し感じる。甘さやフルーティさよりもビターな樽感が強く出てくる。明確なチョコやコーヒーのニュアンスがあり、こういう方向性が好きならいいかなと。時間経過と共に濃厚なドライフルーツが出てくる。
 
グレンドロナックのシングルカスクシリーズ。このシングルカスクシリーズには謎があります。
樽の種類、熟成年数から考えると明らかにボトリング数が多いこと。
樽の詰め替えや熟成途中でバッティングしながら最後に詰められたボトルナンバーで出荷されているという噂。
あくまで噂です。
まぁ確かにシングルカスク12年としては香りが多層的で複雑さの片鱗を感じる部分もあります。
こういうのがダメって人もいるでしょうが、僕は悪くないかなと思います。

グレンゴイン21年

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GLENGOYNE Aged 21 years

個人的評価:S

総合評価(コスパ):★5

穏やかな香り立ちのシェリー香。フレッシュベリー。強めのオーク。煮詰めた黒糖、ワインで煮詰めたイチジク。コーヒーのニュアンスもあり。香りは多層的で熟成年数に応じたオフィシャルらしい複雑さ。
ゴインらしいふくよかなパンのニュアンス。黒糖、高級な小豆餡、酸の強めなコーヒー。強めのタンニンを感じる。
 
オフィシャルボトルのミドルエイジシェリータイプとして定評のあるグレンゴイン21年です。
43%加水でおだやかな作りでハーフショットで爆発するシェリーを期待すると拍子抜けします。
近年リリースの多い単熟濃厚シェリー系のような爆発力はないですが、ワンショットを時間をかけてしみじみと向き合いたいモルト。ボトルで抱えたり、バーでワンショットをボトルの減りに合わせて変化を楽しんで欲しいモルトです。
多層感や濃さのレベルは大きく異なりますが、以前飲んだドロナックのグランデュワーと方向性は近いと思います。

グレンゴインの酒質は比較的プレーンでミドルエイジとなってくると若干タンニンが強く感じられる側面もありますが、ボトルの減りに合わせて軽減されてくることを期待しています。

 

サントリー ローヤル15年

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Suntory ROYAL Aged 15 years
個人的評価:A+
総合評価(コスパ):★7
 
注ぎたては香りが弱いが、徐々に香りが開いてくる。レーズン、ルイボスティー、紅茶。フレッシュオレンジ。マスカット、ホワイトチョコ
口に含むとねっとりとした甘さに、ウッディなほろ苦さ、黒豆の甘い穀物感。ウエハース、キャラメルコーン。余韻はドライだが香りは程よく長く残る。
ストレートは重厚なシェリー樽原酒のコクがあるが、少量加水すると華やかな樽香が楽しめる。

 

1997年から2008年まで発売されていた、サントリーの贈答品フラッグシップのローヤル15年です。2010年からのハイボールブーム、2014年のマッサンブームに入る手前の日本のウイスキー氷河期。

山崎の15年以上熟成のシェリー樽原酒が入っている構成です。今では絶対にできないブレンドだと思います。これで当時は5000円ですから、冬の時代はウイスキー飲みにとっては天国のような時期です。今だったら信じられないです笑

その名残を感じられるこのボトル。そこまで古くないですから、リスクも少ないですし今の寒い時期に家でゆったり楽しむのに最適なボトルですね。

シェリー好きであれば、同価格帯の現行品を買うよりも良いかもしれません。

モートラック 1998 18年 54.7% リフィルシェリーバット

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 The maltman

MORTLACH Aged 18 years

Distilied 1998 Bottled December 2016

Refil Butt 54.7%

個人的評価:S

総合評価(コスパ):★5
一瞬の紅いベリー感、サクラドロップ、青草、マーマレード。奥にパイナップル、
口に含むと草の根のようなわずかなえぐみとオレンジ、シトラス、ライム。中盤にはオークとともにキャラメル、ナッツの芳醇でオイリーな余韻


The maltmanはメドウサイドブレンディング社が出しているボトラーズのシリーズで、2009年から活動開始と比較的新規のボトラーズになります。

今回のこのモートラック。他のテイスティング記録を診ると開けたては非常に硬かったようですが、僕が飲んだ際は漢方やタンポポと表現されていた青っぽさはいい具合のアクセントに収まっていて素晴らしい香味が感じられました。

リフィルシェリーバットに対して良い印象がなかったのですが、このボトルは原酒自体と樽の香味がうまく一体感が出ていて思わずその場で一本注文してしまったボトルです。

「箸休め的なモルト」と某バーのマスターは言っていましたが、僕にとっては箸休めというよりもメインを張れる素晴らしさでした(笑)。

モルトバーには割と置いてあるようですので(東京近辺であれば2軒は知っているので知りたい方は言ってください)、ぜひ飲んでみてもらいたいと思います。

グレンロセス 2006 67.1%(海外からウイスキー買ってみた)

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THE GLENROTHES SINGLE CASK #5469  2006 

EXGLUSIVE  TO ABBEY WHISKY.COM CELEBRATING 10 YEARS ONLINE

 

個人的評価:S

コスパ:★6

吟醸香に似たスピリッツのニュアンス。スモモ、ブドウ、ワックス、木香、キャラメル、後半にミント。

ミルキーな口当たりに不思議と熟成感、プルーンの甘さにしっかりとした麦感がマッチする。中盤以降に出るタンニンとハーブが全体を引き締める。時間をかけるとみかん、オレンジのニュアンスも顔を出す。

年数の割にバランス良くまとまっている。

 

イギリス国内向けに好評を博したグレンロセス2006#5454。

カスクナンバーが近い#5469のシングルカスクが発売されたとのことで、#5454が買えなかった私は個人購入してみることにしました。

このボトルはイギリス国内にあるウイスキー通販サイト、abbey whiskyの10周年記念としてリリースされたシングルカスクになります。

スペックも2006蒸留のシングルカスクと最近流行の短熟シェリー樽熟成ロセスとなっております。

 

購入したのはこちらのサイト

Abbey Whisky Online Whisky Shop | Buy Single Malt Scotch Whisky

ネット表記では67ポンドとなっていますが、海外に輸入する場合は消費税がかからないため、58ポンドとなっております。

僕の場合は2本買いました。58ポンド×2と送料51ポンドの計157ポンドでした。

上記の支払いとは別に配達時に関税支払いがあり2700円ほどでした

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初めての海外購入でしたが、今は本当に簡単に買えますね。

グーグル翻訳を駆使すれば発注は難しくないですし、スペックもしっかり出てますからね。

ただ送料が高いので複数本(本来なら5本以上)で買った方がお得だと思いました。

これも最近人気の単純にべったりシェリーなボトルではなく、シェリーをまとったレベルの高い一本という印象でした。

参考にして頂ければ幸いです。

アプルヴァル XO


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APREVAL XO

個人的評価:S

総合評価(コスパ):★6

酸味を伴うリンゴのエステル香、紅茶、シナモン、カルダモン。中盤のオーク香は多層的だが渋味は少なく爽やかな森林。余韻はわずかなコーヒー、タバコのニュアンス、しっかりと長い余韻。
口に含むと甘酸っぱい味わいが広がる。アンズ、ビワ。ボディは軽めだがカルバドスにしてはしっかりしている。ドライな後味で舌には残らない。
 
信濃屋さんが直輸入しているカルバドス、アプルヴァルシリーズです。
このXOは18~24年熟成の原酒をヴァッティングしているとのことで、適度な熟成感がありつつリンゴのフレッシュさも残る味わいです。
ブランデーやカルバドス全般は30年以上の超熟原酒になってくると、個人的には好みではなく、このぐらいの熟成感の方が好みだったりします。
 
度数は40度ですが度数以上の飲み応えもあり、ウイスキー好きであれば飲んでみても後悔しない銘柄の1つだと思います。先日紹介したロンサカパXOと並んで、1万円以下の蒸留酒としてコスパはかなり良いです。こちらの方が甘さは少ないですが、リンゴ味がキライでなければオススメです。
ウイスキーでこういった熟成感を出そうとすると大体1万オーバーになってしまうこともあり、ウイスキー以外もなかなか面白い銘柄があるなーと思う次第です。

ご無沙汰しております。

仕事が忙しく、なかなか更新できずすみません。通常業務に加えて学会参加や講習会の運営等々、奔走しておりました。

 

ちゃっかりバーには色々いっていて、少しずつその記事も更新していきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします


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