だーさんのウイスキー広場

安いものからそこそこ高いもの、オールドボトルまで。ウイスキーラヴァーのテイスティング記録、ウイスキーブログです。

イチローズモルト ミズナラウッドリザーブ

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 Ichiro's Malt Mizunara Wood Reserve

個人的評価:A

総合評価(コスパ):★5

あまやかな乳酸系の香り立ち、枯れ葉にバーボン樽由来のフルーティー、バナナ、嫌みではない。バニラの香りが引き際よく消えていく。
スキムミルクのようなコクのある甘さ。フルーティーさよりも甘さ、ウィート系のコクが主体。後味はバニラ感が強い。
 
もう説明する必要もないほど有名なイチローモルトのリーフシリーズ。ミズナラウッドリザーブです。
羽生蒸留所のモルト秩父蒸留所のモルトをヴァッティング後にミズナラ樽で後熟、再貯蔵後にボトリングされたものです。
 短熟原酒と長熟原酒をマリッジしているので、若さを感じることはあまりなくスムーズな飲み口でした。けっこう甘口なのでドライめが好きな方には厳しいかもしれません。
 
ベンチャーウヰスキーが2007年創業なので、来年には秩父10年がリリースされるのでしょうか。もしリリースされることになったとしたら、争奪戦ですね。飲んでみたい気もしますが…。

スカリーワグ カスクストレングス


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SCALLYWAG CASK STRENGTH No.1 SPEYSIDE BLENDED MALT SCOTCH WHISKY DOUGLAS LAING 53.6%

量:ハーフショット

場所:BAR飲み

個人的評価:A

総合評価(コスパ):★5

香りは穏やか。フルーティさはパイナップルやリンゴが目立つがわずかにカシスっぽさもある。その後は明確なココアフレーバー。口の中ではさくらんぼと続き、柔らかいオーク香が余韻に残る。

味わいは度数を感じさせない滑らかな口当たり。シェリー樽らしい甘味・フルーティさ。みかん、メロン、マンゴー。後半は木の渋味がしっかりと出現し、引き締まる

 

ダグラスレイン社のスペイサイドのみで構成されたブレンデッドモルトです。

使用原酒はマッカランモートラックグレンロセスなど。

香りは穏やかですが、シェリー樽原酒主体の甘口モルトです。

 

個人的にはけっこう良いと思います。

華やかさは欠けますが、穏やかで優しい甘味。

シェリー樽原酒の良さをしっかり生かしています。

おそらくシェリー100%構成で明確なチョコフレーバーが楽しめます。

若干価格は高いですが、シェリー樽原酒のキャラクターを理解するにはとても良いモルトだと思います。

テイスティング評価の目安について

 

数字上は記録していますが、評価基準の簡単な説明を追記しておきます。

 

<個人的評価>は味そのものの評価です。

C、B、A、A+、S、S+、SSの7段階としてBを基準点として加点評価とします。

 

C:これはちょっといただけない…。

B:普通

A:合格!1つ以上みどころがある

A+:ひとつ上の味わいがある

S:特筆すべき美味しさ。優秀

S+:こういうボトルに出会えたら幸せ。超優秀

SS:死ぬ前にもう一度飲みたい。死んでからも飲みたい

 

<コストパフォーマンス>を見直し、<総合評価(オススメ度)>とします。

★3:ちょっと高くないですか?

★4:もう少しがんばって

★5:値段相応。リピートはしない。

★6:この価格なら満足。リピートはしないかな。

★7:この価格なら非常に満足。リピートしてもいい。

★8:確実にリピートする

★9:高くても買う

★10:金に糸目をつけない

 

こんな感じで見てもらえればと思います。

 

ティモラス ビースティ


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 TIMOROUS BEASTY 46.8%

量:ハーフショット

場所:BAR飲み

個人的評価:A

総合評価(コスパ):★

トップノートは明確なハチミツ感にスパイス。ピーチフレーバー、若干トロピカルフルーツも。中盤以降は森林浴のようなオークフレーバーが広がり、余韻はスッキリとわずかな木香。

口当たりはフレッシュなアルコール感と、ハイトーンなオークフレーバー。ピリピリとした刺激と花の香りはプロポリスっぽい。甘味は少なく、スンナリと口の中に収まる。余韻はドライで若干木の渋味が残る。

 

ダグラスレイン社が送る、地域ごとの特徴を意識したブレンデッドモルト

今回はハイランド地域をイメージしたティモラスビースティです。

公表されている使用原酒はブレア・アソール、バルブレア、グレンゴイン、グレンギリー、ダルモアなど。華やかなバーボン樽主体のブレンドです。

テイスティングコメントにも書きましたが、ハイランドらしいブレンドということで香り高く味わいはドライ。

複雑さはありませんが、まさにハイランドといった味わいです。

 

このダグラスレイン社のブレンデッドモルトは複数地域のものが出ています。

もっとも有名なのは○ゲたおっさんのラベルの印象が強いビッグピート。アイラ島モルトのブレンデッドモルトです。

他にもスペイサイド地域のスカリーワグ、アイランズ地域のロックオイスター、ローランドのザ・エピキュリアンがリリースされています。

 

ウイスキーを飲み始めた方であれば、これらが揃っているバーでテイスティングして好みの地域を見つけるのも良いかもしれません。

ロン・サカパ XO

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Ron Zacapa Sentenario XO (ラム)

グラス:テイスティンググラス

量:30ml

場所:BAR飲み

個人的評価(参考):A+

総合評価(コスパ):★6

 

スッキリとした黒糖の香り、きな粉、干しブドウ。紅茶、タバコ、複雑さのある樽香。余韻は長熟らしい豊かな樽香が長く残る
口当たりはラムらしい植物っぽい甘さ、タンニン、栗、黒豆。ほろ苦さのある甘さが広がる。ラムにしては甘さは控えめ。
 
有名なラム銘柄のロン・サカパ。その中でも上位ラインナップのXOをいただきました。ラムらしい甘さはくどくなくさわやかなベリー系の香りももあり、長熟らしい豊かな樽香と長いフィニッシュが楽しめます。ウイスキーで言えば20年以上のオフィシャルのような感じです。
 
ウイスキーの価格が高騰しているのもあって、他の蒸留酒にも目を向けています。ラムでは1万円出すとハイエンドに近いボトルが買えます。ラムは比較的ボディもあり、甘さが気にならなければ良い選択になるんじゃないでしょうか。

カリラ 25年

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グラス:テイスティンググラス

量:30ml

場所:BAR飲み

個人的評価:A 

総合評価(コスパ):★5

 

カリラらしいスモーキーさもあるヨードにトースト、イチゴ。レモングラス、メロン、スイカのほんのりとした青っぽさ
口に含むとヨード、スパイシーさ。繊細ながら多層感のあるフルーツ、スミレっぽい花の香り。香味の厚みは強くはなくフルーツキャンディのような甘酸っぱさ。中盤以降は焦がしたウッディさが支配的に広がるが、余韻は程よく長い。
セカンドフィル主体にファーストフィルでバランスをとっていると思われる構成だが満足度は高い。
 
開封直後だったためピリピリとした刺激とウッディネスが結構強めに出ていましたが、時間経過で収まってくると考えるとかなり良いんじゃないかと思うボトルでした。
おいそれと買える値段ではないですが、長期熟成らしいリフィル系の樽から来ると思われる繊細なフルーツ感が楽しめます。
値段的には25年もので2万円弱ですからコスパ自体は悪くはないんじゃないですかね。いや、高いんですけど…。
 
長期熟成の経験値が少ないですが、お財布と相談しながら少しずつ飲んでいきたいです。

ボウモア17年 ホワイトサンズ

 

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グラス:テイスティンググラス

量:30ml

場所:自宅飲み

個人的評価:A+ ボウモアらしいピート&フルーティ。樽感はやや強め

総合評価(コスパ):★7(8000円前後)

 

トップノートはフルーツをまとったヨード香。瑞々しいリンゴ、オレンジ、パイナップル、ココナッツ。後半はオーク香が広がりヨードとともに長めの余韻。
口に含むとまったりした口当たり。栗、焦げ感を伴うヨード。中間以降にグレープフルーツ、パイナップル、マンゴー、塩気、柿。後半はエンピツのような木の香り、渋みが残る。

 

開封直後はピリピリとしたスパイシーさと木の渋味が前面に出てきていましたが、時間経過とともにまったりとした口当たりにグレープフルーツ、トロピカルフレーバーが広がる佳作ボトルです。

 

このボトルは免税店向けに販売されたボトルですが、年数表記から1990年代中盤の原酒が使われていると噂でトロピカル感があると言われていました。テイスティングするとなるほどトロピカルってこんな感じなのねぇと納得できる味わいです。ボウモアらしいグレープフルーツ感もしっかり備わっていて、蒸留所の特徴と味わい、双方が備わっているボトルと感じました。

この価格帯では買って損はないボトルの1つと思います。