テイスティング評価の目安について
数字上は記録していますが、評価基準の簡単な説明を追記しておきます。
<個人的評価>は味そのものの評価です。
C、B、A、A+、S、S+、SSの7段階としてBを基準点として加点評価とします。
C:これはちょっといただけない…。
B:普通
A:合格!1つ以上みどころがある
A+:ひとつ上の味わいがある
S:特筆すべき美味しさ。優秀
S+:こういうボトルに出会えたら幸せ。超優秀
SS:死ぬ前にもう一度飲みたい。死んでからも飲みたい
<コストパフォーマンス>を見直し、<総合評価(オススメ度)>とします。
★3:ちょっと高くないですか?
★4:もう少しがんばって
★5:値段相応。リピートはしない。
★6:この価格なら満足。リピートはしないかな。
★7:この価格なら非常に満足。リピートしてもいい。
★8:確実にリピートする
★9:高くても買う
★10:金に糸目をつけない
こんな感じで見てもらえればと思います。
ティモラス ビースティ
TIMOROUS BEASTY 46.8%
量:ハーフショット
場所:BAR飲み
個人的評価:A
総合評価(コスパ):★
トップノートは明確なハチミツ感にスパイス。ピーチフレーバー、若干トロピカルフルーツも。中盤以降は森林浴のようなオークフレーバーが広がり、余韻はスッキリとわずかな木香。
口当たりはフレッシュなアルコール感と、ハイトーンなオークフレーバー。ピリピリとした刺激と花の香りはプロポリスっぽい。甘味は少なく、スンナリと口の中に収まる。余韻はドライで若干木の渋味が残る。
ダグラスレイン社が送る、地域ごとの特徴を意識したブレンデッドモルト。
今回はハイランド地域をイメージしたティモラスビースティです。
公表されている使用原酒はブレア・アソール、バルブレア、グレンゴイン、グレンギリー、ダルモアなど。華やかなバーボン樽主体のブレンドです。
テイスティングコメントにも書きましたが、ハイランドらしいブレンドということで香り高く味わいはドライ。
複雑さはありませんが、まさにハイランドといった味わいです。
このダグラスレイン社のブレンデッドモルトは複数地域のものが出ています。
もっとも有名なのは○ゲたおっさんのラベルの印象が強いビッグピート。アイラ島モルトのブレンデッドモルトです。
他にもスペイサイド地域のスカリーワグ、アイランズ地域のロックオイスター、ローランドのザ・エピキュリアンがリリースされています。
ウイスキーを飲み始めた方であれば、これらが揃っているバーでテイスティングして好みの地域を見つけるのも良いかもしれません。
ロン・サカパ XO
Ron Zacapa Sentenario XO (ラム)
グラス:テイスティンググラス
量:30ml
場所:BAR飲み
個人的評価(参考):A+
総合評価(コスパ):★6
カリラ 25年
グラス:テイスティンググラス
量:30ml
場所:BAR飲み
個人的評価:A
総合評価(コスパ):★5
ボウモア17年 ホワイトサンズ
グラス:テイスティンググラス
量:30ml
場所:自宅飲み
個人的評価:A+ ボウモアらしいピート&フルーティ。樽感はやや強め
総合評価(コスパ):★7(8000円前後)
開封直後はピリピリとしたスパイシーさと木の渋味が前面に出てきていましたが、時間経過とともにまったりとした口当たりにグレープフルーツ、トロピカルフレーバーが広がる佳作ボトルです。
このボトルは免税店向けに販売されたボトルですが、年数表記から1990年代中盤の原酒が使われていると噂でトロピカル感があると言われていました。テイスティングするとなるほどトロピカルってこんな感じなのねぇと納得できる味わいです。ボウモアらしいグレープフルーツ感もしっかり備わっていて、蒸留所の特徴と味わい、双方が備わっているボトルと感じました。
この価格帯では買って損はないボトルの1つと思います。
ブラックニッカ クロスオーバー
BLACK NIKKA CROSSOVER
個人的評価:A
総合評価(コスパ):★6
ジョニーウォーカーブラックラベル 80~90年代流通
Johnnie Walker BLACK LABEL
グラス:テイスティンググラス
量:30ml
場所:自宅飲み
個人的評価:A+ ヒネ感少なく、濃厚な甘味、重いピートを感じられる。
総合評価(コスパ):★6
ジョニーウォーカーらしいピーティ、スモーキーに合わせて柑橘系のさわやかな香りが立つ。口に含むとシナモン・カルダモンの甘口スパイスから、タリスカーとおぼしき刺激的なスパイシーさが目立ってくる。潮気・カツオ出汁、柚子ピールの香り。
甘口な口当たりにオーキーフレーバーが広がる。スパイスから出汁っぽい旨味。ほどよいコクと甘い香りが余韻として残る。
我が家の晩酌用ウイスキーとして活躍しているオールドのジョニ黒ですが、前回紹介したモノとは別のボトルです。このボトルは、割とヒネ感が少なく、寒さもあってかオフフレーバーが目立たずに美味しく飲めています。ラベル表記から香港の免税店での購入品でしょうか。
ピートに負けないどっしりとした麦芽風味の濃いフレーバーが楽しめます。ショットグラスでのストレート、お湯割り、ハイボール、何でもイケるオールマイティさが嬉しいですね。
オールドボトルは保管状態によっては香りが変質してしまいとても飲めない、あるいは枯れてしまうボトルもありますが、今回のは大当たり。現行品とほぼ同価格で買えますから、ついこちらを選んでしまいます。1つ前に購入したボトルは金属臭が強く、ボトルを冷やしてハイボールにしないと飲めませんでした。
現行品は個人的趣味ではありますが、黒よりも赤の方がコスパと味のバランスが良い気がします。現行品の黒も素晴らしいんですが、飲むとさらに良いモノを飲みたくなってしまうという悪循環が…(笑)。
1990年代以前蒸留はどっしりと重い麦芽風味、旨味が強いです。これはスコッチ・ジャパニーズともに同様の傾向を感じます。オールドボトルの方が美味しいという方もいますが、僕は毎日飲むには重いですね。
気軽に飲むには現行品の方が良いです。蒸留方法や麦の違いだけではなく、時代に合わせたブレンドの方向性というのもあると思います。